不動産売却コラム

【宅建士が解説】注文住宅の売却で損しないための5つのポイント

【宅建士が解説】注文住宅の売却で損しないための5つのポイント

「注文住宅は売れにくい」と聞いたことはありませんか?

確かに、こだわりの間取りやデザインがネックになることもありますが、正しい手順と対策を知れば損せず売却することは十分可能です。

本記事では、宅建士が注文住宅を高く・早く売るためのポイントを解説します。

 

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注文住宅が売れにくいと言われる理由

注文住宅は「自分たちの理想の家」を形にできる一方で、売却時には一般的な建売住宅よりも売れにくい傾向があります。
それは、建てた人のこだわりが反映されているため、次に購入する人のニーズと合わないことが多いからです。
ここでは、注文住宅が売れにくくなる主な3つの理由を宅建士の視点で解説します。

建築費より安い査定になることが多い

多くの売主が驚くのは、「建てたときの費用よりも安い査定額になる」ことです。
その理由は、不動産の査定は建築費ではなく、築年数や需要などを反映した“今の市場価値”で決まるためです。
例えば、建築時に3,500万円をかけた注文住宅でも、築10年以上が経過していれば建物価値は減価償却により大きく下がります。
特に木造住宅の場合、一般的に築20年を超えると建物の価値がほとんど残らないケースもあります。
そのため、査定では土地の価値が中心となり、建築費より低く見積もられるのは珍しいことではありません。

査定について詳しくはこちら→松戸市の不動産査定を徹底解説!査定額の決まり方と正しい比較方法を紹介

関連記事:「高く売れる」はウソ?不動産一括査定のデメリットと賢い活用方法

間取りやデザインが買う人に合わないことがある

注文住宅は建築主の好みやライフスタイルを重視して設計されているため、間取りやデザインが一般受けしにくい場合があります。

例えば、

  • 高天井や吹き抜け構造で冷暖房効率が悪い
  • 特殊な間取り
  • 内装や外観のデザインが個性的

 

といったケースでは、購入希望者が見つかりにくく、販売期間が長期化することがあります。
中古市場では「使いやすい間取りや見た目」が求められる傾向があるため、万人に好まれる印象づくりが大切です。

立地や築年数など市場の条件が影響する

高性能で凝った家でも、立地条件や築年数によって売却のしやすさは大きく変わります。
駅距離・生活利便性・学区・周辺環境などは、購入者が重視するポイントです。
また、築15年以上になると、耐震性や住宅設備の老朽化が懸念され、住宅ローン減税などの優遇制度が使えない場合もあるため、購入希望者が減る傾向にあります。

注文住宅を高く・早く売るためのポイント

注文住宅は「唯一無二の家」である一方、売却時には一般的な中古住宅とは違った戦略が求められます。
高く、かつ早く売却を成功させるには、住宅の性能・魅力・相場理解・不動産会社選びがカギとなります。
ここでは宅建士の立場から、5つの具体的なポイントを順に解説します。

設計図や仕様書を整理して家の性能を伝える

注文住宅の特徴は、「建築時にこだわりや工夫が反映されていること」です。
ただし、買い手にその価値を正確に伝えられなければ、査定額や購入意欲にはつながりません。
そのため、設計図・仕様書・設備保証書・建築確認申請書などの書類を整理して提示することが重要です。
これらの書類があれば、

  • 断熱・耐震性能
  • 使用建材のグレード
  • メーカーや施工会社の信頼性

 

などを客観的に示すことができ、購入者に安心感を与えます。

注文住宅の魅力が伝わる見せ方を工夫する

内覧や広告の見せ方ひとつで印象は大きく変わります。
特に注文住宅の場合は、一般的な中古住宅よりも「暮らしのイメージを伝える演出」が大切です。

効果的な見せ方の工夫例

  • ホームステージング:家具や照明、観葉植物で温かみのある空間を演出する
  • 昼間の撮影:自然光を取り入れ、室内を明るく見せる
  • 設備のアピール:床暖房や太陽光発電、吹き抜けなどの特徴をしっかり伝える

 

必要に応じてリフォームで印象を整える

注文住宅の売却では、すべてをリフォームする必要はありませんが、「第一印象を良くするための部分リフォーム」は効果的です。
特におすすめなのは次の3点です。

リフォーム箇所 費用目安 効果
壁紙・クロス張替え 10〜20万円 清潔感が増し内覧印象がアップ
水回り(キッチン・浴室)部分改修 20〜50万円 設備の古さをカバー
外壁・屋根の塗装 50〜100万円 外観から受ける印象を改善

 

このような小規模リフォームによって、印象が大きく改善され、結果的に売却価格が上がる可能性もあります。
ただし、リフォームをやりすぎると費用がかさみ、かえって採算が合わなくなることがあります。必要最低限の改修で、第一印象を良くすることを意識しましょう。

価格は建築費ではなく相場を基準に決める

注文住宅の売却で最も失敗しやすいのが「建築費を基準に価格を設定する」ことです。
繰り返しになりますが、査定は市場の相場と需要に基づいて決まります。
まずは次の3ステップで相場を確認しましょう。

  • 不動産取引価格情報検索」で近隣の成約事例を確認
  • 不動産ポータルサイトで類似物件の売出価格を比較
  • 複数の不動産会社に査定依頼を行い、価格の妥当性を確認

 

価格を高く設定しすぎると販売が長引き、結果的に値下げせざるを得ないことがあります。
「売りたい価格」ではなく、「市場で選ばれる価格」を意識することが大切です。

注文住宅の売却に強い不動産会社を選ぶ

最後のポイントは、不動産会社の選び方です。
注文住宅の売却は、一般的な中古住宅とは異なり、住宅の特徴を的確に伝えられる営業力と提案力が必要です。
特に以下のような会社を選ぶと安心です。

  • 注文住宅や戸建て売却の実績が豊富
  • 設計・建築知識を持つ担当者(宅建士・建築士など)が在籍
  • 地域の取引データに基づいた査定を実施している
  • リフォーム・買取・住み替えサポートなどの提案の幅が広い

松戸市で不動産売却に強い不動産会社はこちら→松戸市で不動産売却に強いおすすめ不動産会社10選!高値売却のポイントも解説

中古の注文住宅が売れない時の改善ポイント

中古の注文住宅は、立地や築年数だけでなく「個性的すぎる設計」や「メンテナンス不足」が原因で売れにくくなることがあります。
しかし、こうした課題は正しい改善策を講じることで売却チャンスを取り戻すことが可能です。
ここでは、実際に宅建士が現場で行う改善アプローチを3つ紹介します。

定期的なメンテナンスで資産価値を維持する

中古の注文住宅の売却で最も重要なのは、「建物の状態を良好に保つこと」です。
木造住宅は経年劣化が早く、外壁や屋根の防水機能が落ちると、雨漏りやシロアリ被害が発生しやすくなります。
これにより、査定額が大幅に下がるケースも少なくありません。

主なメンテナンスチェック項目

点検箇所 推奨周期 主な内容
外壁・屋根 約10年ごと 塗装・防水・シーリングの補修
給湯器・配管 約10〜15年 故障リスク・水漏れ点検
基礎部分・床下 随時 シロアリや湿気被害の確認

 

また、過去のリフォーム履歴や点検記録をきちんと残しておくことで、購入希望者に「丁寧に管理されている家」という安心感を与えられます。
これらの書類は査定時にもプラスの評価につながるため、忘れずに保管しておくことが大切です。

建物の価値が低い場合は土地としての売却も検討する

築20年以上の注文住宅では、建物の評価がほとんど残っていない場合があります。
このような場合、「中古住宅として売る」よりも「更地にして土地として売る」ほうが有利になることがあります。

建物付き売却と更地売却の違い

売却方法 メリット デメリット
建物付きで売却 解体費が不要。すぐに引き渡せる 建物の老朽化で評価が低い
更地にして売却 土地活用の自由度が高く買い手が見つかりやすい 解体費(100〜200万円前後)が発生

 

特に老朽化が進んだ木造住宅や、雨漏り・構造の劣化が見られる物件では、更地売却に切り替えることで早期成約につながることがあります。
さらに、自治体によっては解体費用の補助金が出る場合もあるため、市役所や自治体サイトで「空き家解体補助金」「老朽住宅除却助成」などを確認しましょう。

住宅ローンや税金の整理を早めに進める

売却活動を始める前に、住宅ローンの残債と税金関係の整理をしておくことも重要です。
ローン残高が売却価格を上回る「オーバーローン」状態だと、売却後も返済が残る可能性があります。
そのため、金融機関への相談や任意売却の検討も視野に入れましょう。

売却前に確認すべきポイント

  • 住宅ローンの残債・抵当権の有無
  • 固定資産税・都市計画税の納付状況
  • 売却益が出た場合の譲渡所得税

 

特に「空き家の3,000万円特別控除」や「マイホーム特例」などの制度は、要件を満たせば大きな節税効果が期待できます。
税理士や不動産会社に早めに相談し、手取り額ベースでの売却計画を立てることが大切です。

注文住宅の売却に関するよくある質問

ここでは、注文住宅の売却を検討する方からよく寄せられる質問を分かりやすく解説します。

注文住宅がなかなか売れないのはなぜ?

注文住宅は、施主のこだわりが反映されているため、万人受けしにくい間取りやデザインになっているケースがあります。
また、建築費が高いぶん「当時の価格で売れる」と期待してしまい、相場より高めに設定してしまうことも、売れにくさの一因です。
まずは、同エリア・同規模の中古住宅の相場を調べ、適正価格を設定することが大切です。価格設定の見直しだけで、問い合わせ数が増えることもあります。

松戸市の戸建て売却相場について詳しく知りたい方は、「【2025年版】松戸市の戸建て売却相場は?エリア別の価格推移と売り時を解説」をご覧ください。

売れにくい注文住宅はリフォームしたほうがいい?

はい。特にデザインや色味など、一般の好みに合いにくい部分を見直すことで、売却しやすくなる可能性があります。
たとえば、壁紙や床の色を明るく変更する、和室を洋室にリフォームする、設備を新しいモデルに入れ替えるなど、小規模な改修でも印象は大きく変わります。
リフォーム費用の全額を売却価格で取り戻すのは難しい場合もありますが、印象が良くなることで早期売却につながるケースが多く、部分リフォームは有効な選択肢です。

注文住宅を売るときの税金や費用はいくら?

一般的に、売却益に対して約20%〜39%の税金がかかりますが、マイホームとして10年以上住んでいた場合は「3,000万円特別控除」や「軽減税率の特例」が利用でき、実質的に課税額を大きく減らせるケースもあります。
また、売却には仲介手数料(売却価格の約3%+ 6万円)や登記費用(数万円)、測量費(10〜30万円程度)などの諸費用もかかるため、あらかじめ資金計画に組み込んでおくことが大切です。

注文住宅の売却はどんな不動産会社に相談すべき?

注文住宅の売却は、建築構造や住宅性能の知識が求められるため、一般的な不動産の売買だけを扱う会社よりも「注文住宅の売却実績が豊富にある不動産会社」がおすすめです。
特に、設計図や仕様書を活用して建物の魅力をしっかり伝えられる営業担当がいる会社を選ぶと、成約率が高まります。
地域密着で相場に詳しい会社や、建築士・宅建士が在籍している会社は、査定の精度や販売戦略の質が高く、安心して任せられます。

まとめ|注文住宅の売却は「情報整理」と「戦略」で成功できる

注文住宅は個性が強い分、売却の難易度が上がる傾向があります。
建築費にとらわれず市場相場を踏まえ、住宅の魅力を正しく伝えることで、高く・早く売ることが可能です。
設計資料や写真の整理、リフォームの最適化など、丁寧な準備が成功のカギとなります。

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